近世中央市場の解体
−大坂米市場と諸藩の動向−
藤村 聡著


大坂の米市場については、江戸後期から幕末にかけて、衰退が指摘されてきたにも関わらず、史料的制約もあってなぜ衰退したのか、その具体相は未だ十分には解明されていない。本書は、この課題に初めて真っ向から取り組み、それを通じて大坂市場の変貌の過程、大坂市場と地方領国経済の関係の変化を明らかにしようとした意欲的な作品である。大坂市場への米の供給者であった東北・北陸19藩の藩政史料と大坂側の一級史料を駆使し、近世日本市場史に新地平を拓いている。


■本書の構成

第1部 序言

第2部 大坂米市場と諸藩の政策

第1章 越後新発田藩の政策転換
第2章 越前鯖江藩と大坂金主の借財交渉
第3章 加賀藩の政策維持
第4章 由利諸藩の大坂米市場からの離脱

第3部 幕末期の経済変動

第1章 水田単作地帯の農村構造と飯米需要
第2章 越後新発田藩における石代納の展開
第3章 越前鯖江藩の専売制と御用金徴収
第4章 大坂金主による返済保障手段の補強
第5章 廻米売却利益と市場米価の動向

第4部 まとめと展望




藤村 聡(ふじむら さとし)……1965年山口県生まれ 金沢大学文学部卒業・神戸大学大学院文化学研究科博士課程修了 博士(学術) 神戸大学経済経営研究所非常勤講師(書籍刊行時に掲載のものです)



ISBN4-7924-0488-6 (2000.6) A5 判 上製本 316頁 本体8400円
※上記のデータはいずれも本書刊行時のものです。