昔話の来た道・アジアの口承文芸
野村純一著作集 第五巻


中国やインドとの往来をかさねながら、日本の昔話に見られる外来的な要素について考察した論考のほか、中国・インドに赴いた際のエッセイ、「昔話十二か月」の巻末解説を収録。


●本書の構成●
口絵

第一篇 「老鼠娶親
(ねずみの嫁入り)」の道


「老鼠娶親」の道/説話(ハナシ)の来た道―北方民族と「鼠の嫁入り」―/「老鼠娶親」と「逼鼠蚕猫」/「鼠の嫁入り」の旅/ねずみと昔話/鼠の浄土/土竜の嫁入り/日中民間説話比較研究への道


第二篇 外国昔話の受容

民間説話総説 2 日本を視座に―「魚養事」を巡って―/魚の背に乗った男たち/魚の背に乗ってきた男たち―再説「魚養事」―/口承の『伊曾保物語』/『伊曾保物語』の流寓/グリムの行方 上・中・下/「忠義な犬」とマングース

第三篇 中国・インド紀行

日本口承文藝学会代表訪中団私記/北京の遅い春/中国民間説話昨今/日本事情 中国事情/中国の民間故事家/ノー・プロブレム―インドの記者の旅―/北インド汽車の旅/インドで会った男―“四住期”の実践者―/インドで会った男―遁世期に向けての出発―

第四篇 解説――松谷みよ子『昔話十二か月』――


  解説 比較研究への架橋……飯倉照平
  解題 昔話の旅・海外への視点……立石展大



  
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ISBN978-4-7924-0707-0 C3339 (2011.9) A5判 上製本 364頁 本体7,600円
※所属・肩書き等は、本書刊行時のものです。