世間話と怪異
野村純一著作集 第七巻


野村純一の著作のうち、世間話や現代伝説、笑話の話し手などに関するものを収録。列島を跋扈した口裂け女や童の怪など、現代および都市の怪異・噂話の分析、話し手、はなしのフォークロアの解明に挑む。


●本書の構成●
口絵

第一篇 日本の世間話

はじめに―世間話の世界―/「口裂け女」その他/「口裂け女」の生成と展開/もうひとりの「ザシキワラシ」/都市伝説と民話/「こんな晩」への足取り/危険な話群―『断腸亭日乗』から―/人参と欲張り婆さん/「嘘言いの庄助」のことなど/「江差の繁次郎」/隠岐の化猫譚/眷族列伝の意図/おわりに

第二篇 世間話と話し手

「世間話」の話/“知識”としての世間話/「女房の首」の話 町の昔話/呪術の転落/備北の話千両/解説(『能代・山本昔話集』)/トリックスター頑張れ!

第三篇 怪異と妖怪

精霊と咄―百物語を巡って―/「一寸怪」の素姓/解説―四人の座敷わらしたち―/話の素姓/七不思議とは何か/現代の妖怪―“口裂け女”事情―/“口裂け女”の消息

第四篇 はなしの 民俗学 フォークロア

桃から産まれぬ桃太郎/悪病退散願い寝物語に/金太郎の「赤」は力の象徴/乳離れできぬ金太郎/時勢にあらがう荷風の筆/江戸の町 奇談の舞台に/「こんな晩」今に続く素材/幸せ告げる奇妙な獣/乱世によみがえる「件」/時空超える「牛の如の者」/発展性ない現代の「牛女」/都市型妖怪「口裂け女」/“革新派妖怪”口裂け女/なぜ三人姉妹の末っ子に/話のカギ握る末っ子 /読初で祝う初春/「祝儀物」用の「鶴亀松竹」/子どもも楽しんだ「百物語」/「百物語」にも作法あり/江戸から続く「四隅の怪」/不意に現れる一人/遊びに加わる座敷わらし/回って呼び出す異界の子/鼠の往来に「別天地」思う/大人にも人気「鼠の嫁入り」/貫く女性原理 町人の心意気/中国の物語は猫が登場/猫が登場した理由とは/鼠よけの猫は日中共通/猫絵の殿様 月に三百七枚/猫と狐は近い間柄!?/老婆に化けた猫/眼を治し、命救った猫も/不吉の象徴“猫の首”/混じり合う猫・狐・狸/狸“裁いた”町奉行/大震災で消えた泣き茶釜/能書家の狸/狸が集めた浄財/「大徳寺さま」の筆跡 /気位の高い狸たち/東京発の新話「狸の偽汽車」/都市伝説のはしり


  解説 怪異の話、そして話の怪異……斎藤 純
  解題 世間話、現代伝説、話し手への視線……花部英雄 常光 徹




  
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ISBN978-4-7924-0709-4 C3339 (2012.5) A5判 上製本 471頁 本体8,900円
※所属・肩書き等は、本書刊行時のものです。