■昭和の民俗と世相1 | |||||
三村幸一が写した大阪・兵庫 | |||||
大阪歴史博物館・関西大学なにわ大阪研究センター編 | |||||
文楽人形芝居でもしられる写真家・三村幸一の貴重なコレクションから厳選する。晴れの日と普段の暮らしに向けられる迫力ある視点から、かけがえのない瞬間『昭和の民俗と世相』が写し取られる。 ■本書の構成 序 ―白眉の郷土文献― ………… 肥田晧三 Ⅰ 大阪府 〈大阪市 夏〉 大阪天満宮 天神祭 勝鬘院 愛染祭 杭全神社 夏祭 御霊神社 夏祭 海老江八坂神社 夏祭 露天神社(お初天神) 夏祭 難波神社 夏祭 廣田神社 夏祭 火防陶器神社 せともの祭り 住吉大社 住吉祭 堺市 大魚夜市 正蓮寺 伝法川施餓鬼 〈大阪市 秋・冬〉 神津神社 秋祭 諏訪神社 例祭 少彦名神社 神農祭 海老江八坂神社 御饗神事 〈大阪市 正月〉 住吉大社 踏歌神事 住吉大社 白馬神事 今宮戎神社 十日戎 杭全神社 御田植神事 難波八坂神社 綱引神事 〈大阪市 春〉 野里住吉神社 一夜官女祭 香具波志神社 初午大祭 住吉大社 御田植神事 〈四天王寺の行事〉 手斧始め式 どやどや 聖霊会の舞楽 篝の舞楽 旧盆 秋の彼岸 万灯院衣替(紙衣さん) 〈堺市〉 家原寺 入学試験の願掛け 大鳥大社 花摘祭 大鳥大社 夏大祭 百舌鳥八幡宮 月見祭(秋祭) 櫻井神社 こおどり 石津太神社 やっさいほっさい 〈能勢町〉 山辺の正月飾り 天王の正月飾り 山辺の山の神祭り 天王のきつねがえり 歌垣のコムシとハルゴト 長谷のおんだ 長谷の天道花 原林神社 秋祭 山辺神社 秋祭 野間神社 秋祭 稲地の亥の子 上山辺の亥の子 〈北摂〉 五月山・愛宕神社(池田市) がんがら火 神田八坂神社(池田市) 神田祭 田中天満宮(茨木市) 注連縄つくり・注連縄掛け 原八阪神社(高槻市) 原の蛇祭り 市軸稲荷神社(豊中市) お多福さんの簪祈願 瀧安寺(箕面市) 戸閉式 〈河内・和泉〉 弓削神社(八尾市) 夏祭 小山産土神社(藤井寺市) 秋祭 枚岡神社(東大阪市) 粥占神事・注連縄掛神事(お笑い神事) 弥勒寺(岸和田市) 葛城踊り 塔原 盆棚(岸和田市) 土生神社(岸和田市) 土生の鼓踊り 岸城神社(岸和田市) 岸和田だんじり祭り 水間寺(貝塚市) 千本餅搗き 感田神社(貝塚市) 夏祭 黒鳥の篝火(和泉市) Ⅱ 兵庫県 〈神戸市〉 生田神社 杉盛 有馬温泉 入初め式 天津彦根神社 原野のお弓 顕宗仁賢神社 木津のコウド 無動寺・若王子神社 オコナイ 太福寺 雀の塔 湊川神社 楠公祭 地蔵盆 海神社 秋祭 みなとの祭 顕宗仁賢神社 木津の地芝居 天彦根神社 下谷農村歌舞伎 〈摂津・丹波〉 広済寺(尼崎市) 近松祭 西宮神社(西宮市) おこしや祭 岡太神社(西宮市) 小松の一時上臈 中山寺(宝塚市) 星下り大会式 宝山寺(宝塚市) ケトロン祭り 多田神社(川西市) 源氏まつり(春季例大祭) 三輪神社(三田市) 神楽(獅子舞) 三田天満神社(三田市) 秋祭り 熊野新宮社(篠山市) 八朔祭 〈追儺式・鬼追い式〉 妙法寺(神戸市) 追儺式 明王寺(神戸市) 追儺会 多聞寺(神戸市) 鬼追い式 鶴林寺(加古川市) 修正会 長田神社(神戸市) 節分祭・追儺式神事 近江寺(神戸市) 修正会 〈播磨・淡路〉 松原八幡神社(姫路市) 秋季例祭(けんか祭り) 法界寺(三木市) 別所公法要 大宮八幡宮(三木市) 秋祭り 岩壺神社(三木市) 秋祭り 金物神社(三木市) 鞴祭り 上鴨川住吉神社(加東市) 秋祭 住吉神社(加西市) 北条節句祭 赤穂市 義士祭 石屋神社(淡路市) 浜芝居・恵美須舞 伊弉諾神社(淡路市) 例祭 三村幸一撮影の写真資料 ………… 澤井浩一 三村幸一が撮った民俗写真から五十年 ………… 𠮷野なつこ あとがき ………… 澤井浩一 2巻はこちらから 昭和の民俗と世相2 三村幸一が写した日本の風景 |
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ISBN978-4-7924-1082-7 C0039 (2018.2) A5判 上製本 245頁 本体2,600円 | |||||
白眉の郷土文献 |
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肥田晧三 (元関西大学教授) | |||||
三村幸一氏は、文楽人形芝居を専門に撮影しておられる写真家だと、長年のあいだなんとはなしにそう思っていました。昭和三十年代から以後の、郷土の民俗行事と町の風俗を精力的に取材しておられたことを、このたびの写真集ではじめて知りました。そこに捉えられた、晴れの日と普段の暮らしに向ける三村さんの迫力ある視点、見事な作品群に驚きの眼を見張りました。 今から六十年、五十年以前の我々の経てきた昭和の生活は、米寿の老人になった私には、実際に見聞した世界なので、めづらしいとか懐しいという感はそんなに無いのですが、一時代を切り取った光彩のある数々の構図を、さすがにと感慨をもって眺めました。ましてや、戦後生まれの読者諸氏にとっては、ここに写し取られたかけがえのない瞬間『昭和の民俗と世相』に、おそらく歴史の証言に接する思いをされるのではないでしょうか。後世に伝うべき必須の郷土文献の出版をよろこんでいます。 |
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※所属・肩書き等は、本書刊行時のものです。 |