世界を旅したマジョリカ陶器
鎖国期のアルバレルロと天正遣欧少年使節
松本啓子著


1992年の夏、大坂城下町から見慣れない色鮮やかな陶器の破片が出土した。鎖国期(17世紀)の遺跡から、なぜヨーロッパの陶器が出土したのか?この謎の陶片をめぐる著者の調査が始まった。ヨーロッパ各地をかける調査の末に、宗教改革期のカトリック教会と陶器の関係、さらに千々石ミゲルの存在が浮かびあがった。大胆な仮説を提示する調査顛末記。




■本書の構成


第1章 はじめに
第1節 見慣れぬ陶器の出土
第2節 大坂出土品はデルフト陶器かマジョリカ陶器か?
第3節 その時、アジアは? ヨーロッパは?
第4節 ヨーロッパに捜索に行く前に

第2章 初めて実見した本場・ヨーロッパのマジョリカ
第1節 大坂出土品の産地をもとめて(オランダ・ベルギー訪問 1994年)
第2節 鎖国期のヨーロッパ陶器の来た道
第3節 マジョリカ陶器のヨーロッパ伝播ルートを辿る大坂出土品持参の旅

第3章 マジョリカ調査顛末記
第1節 マジョリカ陶器の基礎──本家イタリアのマジョリカ
第2節 イタリア・フランスの出土品と伝世品
第3節 消費地・製作地のマジョリカ(2005~2007年の調査)
第4節 カトリックとの関わりをキーワードに(ドイツ語圏)
第5節 イベリア半島のマジョリカ(スペイン・ポルトガル)

第4章 まとめと若干の考察――日本のマジョリカはどのような背景で生まれたのか
第1節 これまでの調査でわかったこと
第2節 誰が日本に色絵フォグリー文アルバレルロを伝えたのか?
]第3節 今後に向けて



  ◎松本啓子(まつもと けいこ)……1960年大阪府八尾市生まれ 大阪市文化財協会主任学芸員


ISBN978-4-7924-1450-4 C0021 (2020.3) A5判 並製本 カラー口絵8頁・本文247頁 本体3,300円
 
 
 
 
 
 
 
写真上から
左・森忠彦氏所蔵品 右・大坂出土色絵フォグリー文アルバレルロ
『聖パウロの改宗』タイルパネル(デンサルム工房1547年、フレースハウス蔵、@MAS)
トロワ修道院薬局博物館薬棚

 
※所属・肩書き等は、本書刊行時のものです。