抄物の世界と禅林の文学
中華若木詩抄・湯山聯句鈔の基礎的研究
朝倉 尚著
第19回角川源義賞受賞
抄物の作者が読者に伝えようとしたものは何なのか。禅林の文学の究明を志す者にとっては、興味津々の話題である。本書では、数ある抄物の中より、「中華若木詩抄」と「湯山聯句鈔」を対象に選んだ。禅林の文学の特徴と考える、主として内容面に関わる「禅的な発想(価値の転換)」と、主として表現面に関わる「観念的世界の展開(博引旁証)」に焦点を合わせて検討するとともに、両抄をめぐる禅僧の活動基盤(文学活動)の実態をも解明した。




  著者の関連書籍
  朝倉 尚著 禅林の文学 ―詩会とその周辺―

  朝倉 尚著 就山永崇・宗山等貴 ―禅林の貴族化の様相―

  朝倉 尚著 禅林の文学 ―戦乱をめぐる禅林の文芸―


本書の関連書籍
  中川徳之助著 日本中世禅林文学論攷

  朝倉 和著 絶海中津研究 ―人と作品とその周辺―


ISBN4-7924-1332-X (1996.12) A5 判 上製本 592頁 本体16,000円